年間休日の平均は?|転職時における休日に関するチェック事項とは?

就職・転職

仕事とプライベートの時間のバランスを保つためにも、労働時間と共に重要になることが、年間休日の数です。

雇用契約書には、休日が記載されている欄がありますが、「月◯日」や「日曜・土曜隔週」、または「年間休日◯日」といったように記載のされ方は会社によってさまざまです。

あなたの会社の年間休日数はどれくらいですか?

よく見る年間休日数として105日や120日という数字がありますが、中には100日をきってしまうような場合もあります。

労働者としては、年間休日が多いほうが良いでしょうし、会社側としては、同じ給料で多く働いてもらったほうがありがたいことが正直なところです。

しかし、あまりにも年間休日の日数が少なすぎると、労働者の負担も増え、不満がたまることも考えられます。

年間休日数の概要

まずは簡単に年間休日について解説します。

1.年間休日数とは

年間休日とは、社員を募集しているその会社が定めている年間の休日日数の合計です。

たとえば週休2日と言われても、全体の休日を正確に表しているとはいえません。

土日が休みの週休2日としても、それ以外に祝日だとか或いは会社が独自に定めた夏期休暇や冬期休暇期間等もあります。

会社の創立記念日を祝日と定めている会社もあります。

したがって、そうした諸々の休日を1年単位で合計すれば週2日の休日以外にどのくらい休むことが出来るのかが把握出来るといえます。

2.年間休日数と法律の関係

休日に関する条文は基本的には以下の条文しかありません。

労働基準法第35条(休日)

1、使用者は、労働者に対して、毎週少くとも1回の休日を与えなければならない。

2、前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

このように「労働基準法には年間休日の定めはない」ということがわかります。

週単位で1日の休憩を付与しなければいけないということが定められているのみとなります。

年間休日数の平均

最低で週単位で1日となれば、年間で52日または53日となりますが、企業全体の平均はどの程度でしょうか。

1.企業全体の年間休日数の平均

平成 28 年就労条件総合調査の概況(厚生労働省)によれば、労働者1人あたりの年間休日数の平均は113.8日となっています。

参考までに有給休暇の取得日数の平均は8.8日となっており、合算すると122.6日、1年間の約3分の1が休日ということになります。

2.企業規模別の年間休日数の平均

企業規模別の労働者1人あたりの年間休日数の平均は、以下のとおりです。

企業規模別の労働者1人あたりの年間休日数
企業規模 平均年間休日総数(日)
1,000人以上 118.3
300~999人 115.1
100~299人 111.2
30~99人 108.0

規模が大きい会社ほど年間休日が多くなっており、その差は最大で10.3日。

平均日数でこれだけの差があるのです。

参考までに年次有給休暇の平均日数は、以下のとおりです。

年次有給休暇の平均日数
企業規模 平均付与日数(日) 平均取得日数(日) 取得率(%)
1,000人以上 19.1 10.4 54.7
300~999人 18.0 8.5 47.1
100~299人 17.7 7.9 44.8
30~99人 17.0 7.4 43.7

こちらも規模が大きい会社ほど年次有給休暇の取得日数が多くなっており、年間休日と合せるとさらに差は広がります。

3.産業別の年間休日数の平均

企業規模で差がありましたが、産業別において差があるのが分かります。

産業別年間休日数
産業 平均年間休日総数(日)
鉱業、採石業、砂利採取業 110.4
建設業 111.9
製造業 117.7
電気・ガス・熱供給・水道業 122.0
情報通信業 122.2
運輸業、郵便業 103.2
卸売業、小売業 111.1
金融業、保険業 120.2
不動産業、物品賃貸業 114.1
学術研究、専門・技術サービス業 120.1
宿泊業、飲食サービス業 101.9
生活関連サービス業、娯楽業 103.1
教育、学習支援業 114.6
医療、福祉 112.6
複合サービス事業 116.9
サービス業(他に分類されないもの) 111.2

土日に仕事があり、平日に休みをとるシフト制勤務の宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業といった業種で休日数が少ないのが目立ちます。

参考までに産業別の有給休暇の平均日数は以下の通りです。

  • 一般的な企業はカレンダー通りに休日を設定していることが多い
  • カレンダー通りに休むと土日祝日、お盆と年末年始の休日を足して120日となる計算(国民の祝日は、土日と重なることもあるため)
  • 月平均では10日ほど
  • 法定労働時間は1日8時間、週40時間と決められている。年間に換算すると2,085時間
  • 1日の労働時間を8時間に設定している企業が多い
  • 年間総労働時間数(2,085時間)÷1日の労働時間数(8時間)として年間の労働日数を算出すると260日に相当するため、年間休日の下限は105日となる
  • 週休2日or完全週休2日か
  • 休暇項目に「土日祝日」と記載があるか
  • 従業員平均休暇日数はどれくらいか
産業別有給休暇平均日数
産業 平均付与日数(日) 平均取得日数(日) 取得率(%)
鉱業、採石業、砂利採取業 18.0 10.4 57.7
建設業 17.8 6.8 38.2
製造業 18.8 10.4 55.4
電気・ガス・熱供給・水道業 19.4 13.8 71.3
情報通信業 19.3 10.7 55.5
運輸業、郵便業 17.7 8.5 48.2
卸売業、小売業 18.0 6.4 35.5
金融業、保険業 19.4 9.5 49.0
不動産業、物品賃貸業 17.4 7.1 40.9
学術研究、専門・技術サービス業 18.6 9.6 51.6
宿泊業、飲食サービス業 16.0 5.2 32.6
生活関連サービス業、娯楽業 15.7 6.2 39.4
教育、学習支援業 18.5 7.6 41.0
医療、福祉 16.7 8.4 50.2
複合サービス事業 19.5 12.4 63.7
サービス業(他に分類されないもの) 16.8 8.0 47.9

転職前に確認すべき休日記載

仕事とプライベートの時間のバランスを保つために今の働き方を見直し、転職する人が増えてきています。

年間休日数は会社ごとに就業規則で定められており、休日・休暇制度や休みの曜日も異なります。

転職するにあたり、仕事内容だけでなく、休みもきちんと取れる会社を選びたいと考えているならば、休日・休暇制度について正しい知識を得たうえで、求人情報の記載内容をしっかりと確認することが大切です。

年間休日は会社が定める1年間の休日数を指し、会社によって異なります。

夏季休暇・年末年始休暇などが会社の就業規則に定められている場合、年間休日に含まれますが、有給休暇や特別休暇(慶弔休暇など)は含まれません。

なお、年間休日120日以上であっても、土日祝に休めるとは限りません。

特に紛らわしい表記としては「完全週休2日制」と「週休2日制」があります。

「完全週休2日制」とは、1年を通じて毎週2日の休みがある場合を指し、「週休2日制」とは週2日休みが毎月1回以上ある場合を指します。

当然年間休日数に影響します。

多くの人は休日については大きな関心がありますが、書類選考や面接では「休日の多さ」より仕事に関する志望動機を伝えようにしましょう。

そして、内定通知をもらったら、休日・休暇に関する不明点を解消したうえで内定承諾をするようにすることをオススメします。

年間休日が少なくてつらいときは転職するべき?

「今の働き方が自分に合わない」「休日が少なく十分に休めない」など現状の仕事に不満を感じている場合は転職を考えるのも選択肢の1つです。

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