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お墓の承継問題の解決方法とは?

投稿日:2018年11月28日 更新日:

現在、多くの家族がお墓の承継問題で悩んでいます。

核家族化、少子化、お墓の種類や選択肢もさまざまで、供養の在り方に関する意識の変化、都市への人口集中(墓のある土地を離れたところに居住)など様々な要因で、先祖代々の墓を次の世代に継がせるのが難しい人が増えてきました。

先祖代々受け継がれてきたお墓を、自分の代を最後に承継者がいないとなると自分のこと以上に先祖の供養ということについて、また代々守られてきた墓をどうするかということについて、大きな悩みを抱えています。

お墓の承継問題とは?

誰もが生きていれば年を取り、いつか必ず死を迎えます。そのとき、お墓(遺骨)をどうするかを決めていかなければなりません。

たとえば、父が死亡したとき、父が先祖代々のお墓の管理をしたり法要を行なう人(祭祀承継者)の場合、通常は父もその先祖代々のお墓に入ります。しかし、祭祀承継者がいない場合、「誰がそのお墓を管理していくのか」という問題があります。

お墓の承継問題の解決方法

解決方法をわかりやすく理解するため、具体例を交えながら解説します。たとえば、東京都内に在住している80代女性のKさんは、最近亡くなった夫の遺骨を、福井県の寺にある夫の先祖代々からの墓に納骨すべきか迷っています。

納骨してもお墓参りが大変で、一人娘は宮城県に嫁いでいるため、将来墓を守るのも難しいためです。夫婦の遺骨は住み慣れた都内で永代供養の墓にした方がよいかと考え始めました。その場合、問題になるのが福井にある墓の対応です。

今ある墓をどうしようかと考えている人が多くいます。墓を継ぐ祭祀継承者がいない、あるいは継ぐ人がいてもあえて継がせないという人たちです。Kさんの場合は主に四つの選択肢があります。

1.親戚に墓を守ってもらう

福井の親戚に今の墓を守ってもらう場合、親戚が今後負担する費用も含めてお願いすることになり、了承してくれればそれが一番よい方法です。

2.今の墓のまま永代供養してもらう

親族がいない、もしくは親族が引き受けてくれない場合には、そのお墓のままその場所で永代供養してもらえるケースはまれにありますが、今あるお墓で、永代供養にする方法があります。

なお、大抵は同じ敷地内にある「永代供養墓」に移すケースがほとんどなので参考程度にとどめておいてください。

今の福井にある墓のまま永代供養してもらうことができたとしても、そこで永久に供養してくれるものではありません。一定期間供養してもらった後、別の永代供養墓へ移し、墓所を更地にしてもらうことになります。

寺が行うケースのほか、「お墓のみとり」として第三者と死後事務委任契約を結んで行ってもらう方法もあります。永代供養というのは一定期間の供養のため、供養期間や期間経過後の扱いについては、お寺などへ確認が必要になります。

3.今のお墓の敷地内にある永代供養墓に移す

福井の寺の永代供養墓に移す場合は、今のお墓から永代供養墓に遺骨を移すことになります。多くは供養をしてもらい遺骨を取り出すことになります。

また、今まで「お墓」だったものを「石」にしてもらう「魂抜き(閉眼供養)」をしてもらう必要もあります(宗派により異なります)。その後、お墓を解体して更地にします。そして、永代供養墓に移すということは、永代供養料も必要になります。

そもそも永代供養とは、「一定期間」の供養をしてもらうものなのです。期間は供養するお寺等によって違いますが、13年や33年、指定期間などがあります。その供養期間に対する費用が必要になるということです。

永代供養してもらう場合はほとんどがこのケースになります。

4.改葬(遺骨を移転)する

福井から都内へ改葬する場合は、今の墓がある市で改葬許可申請書をもらい、それに寺の署名などをしてもらった後に同市から改葬許可証をもらいます。今まで供養して墓を守ってくれた寺への配慮をしながら進めるとよいでしょう。

遺骨の移転先は、寺院墓地や霊園へのお墓建立、合祀墓への納骨、納骨堂(建物内の棚やロッカーに遺骨を預ける)や堂内墓(参拝場所へ納骨箱が自動搬送される)、樹木葬(樹木に囲まれた墓地に納骨する)、散骨(海などへまく)、手元供養(遺骨を自宅で供養したりネックレスなどに加工したりする)などがあります。

費用はケースによりますが、移転するときに閉眼供養(魂抜き)や墓所を更地にするなど永代供養墓に移すときと同じような手続きが必要なり、さらに移転先での墓建立、開眼供養(魂入れ)や納骨供養の手続きがあります。

別途、年間管理料、場合により永代供養料などもかかることがあります。

供養する人の気持ちにも配慮して解決策を見い出す

このようにお墓の維持には永代供養料の他に管理費が必要です。承継する人がおらず、管理費が支払われないお墓は「無縁墓」として墓地・霊園の管理者によって整理されてしまいます。

祖先のお墓をどうするのかについては、親族も関係したり、供養する人の気持ちにも配慮していかなければなりません。永代供養墓はお参りに行かなくてもよい墓と勘違いしている人がいます。散骨すればお墓が不要で、後継ぎ問題はなくなると思っている人もいます。

しかしそんなことはありません。亡くなった後、供養する人の気持ちを考えた上で、お墓や供養をどうするのか決めるのが大切です。供養しなくて悔やむ人はいても、供養をして悔やむ人はいないからです。

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