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地震保険で補償されないものは何か

投稿日:2018年12月11日 更新日:

地震による災害は火災保険では補償されません。火災保険には、火災補償、水災補償、家財補償などがセットの保険プランはありますが、地震が原因となった場合で火災保険にしか入っていなかった場合には、補償を受けることができないのです。

これをカバーするために火災保険とセットで地震保険に加入する人は多いのですが、その地震保険にも補償されないものがあります。どのようなものがあるのか確認していきましょう。

地震保険で補償されるものとされないもの

地震保険で補償の対象になるものは家屋と家財です。家屋とは、居住用の家屋のことを指します。店舗や事務所であっても、住居が併設されている場合は対象となります。店舗や事務所のみに使用されている建物は対象になりません。

また、家財とは、テレビやエアコンなどの家電製品、家具、調理器具などの生活に必要な財産のことを指します。

地震そのものによってこれらに損害が生じた場合はもちろんのこと、地震によって発生した火災による焼失、津波による流出といった場合の損害も、補償の対象になります。

もっとも、地震によって生じた損害のすべてが補償の対象になるかというと、そうではありません。

地震保険は「全損」「半損」「一部損」の程度によって保険金が支払われますが、この区分の判断基準になるのは、「建物の柱、壁や床などの主要構造部」の損壊の割合になります。

つまり、損壊の場所が門や物置などの附属建物だけで、柱や壁などの主要構造物に問題ないという場合は補償の対象外ということになります。

また、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属、宝石や書画、彫刻物などの美術品(明記物件)、通貨、有価証券、預貯金証書、印紙、切手その他これらに類するものは地震保険における「家財」には含まれません。

自動車(自動三輪車および自動二輪車を含み、総排気量が125cc以下の原動機付自転車を除きます。)も原則として対象外となります。

さらに1台20万円のテレビが地震で落ちて壊れたという場合でも、その損害が家財総額の10%を超えない場合は、補償されませんので注意して下さい。

このほかにも地震による避難中に家財が盗難に遭った場合や地震発生の翌日から10日を過ぎた後の損害については、補償の対象外となります。火災保険で保険の対象に含める場合であっても、地震保険では保険の対象に含まれないケースがあるので注意が必要です。

国が定める保険金の総支払限度額

上記のほかに法律で国が定める総支払限度額による保険金の支払いを制限があります。

地震による損害は、広範囲かつ甚大になり、保険金の支払額も膨大になることが想定されるので、国と損害保険会社が抱える損害リスクは非常に高くなるため、地震保険の補償には上限が設けられています。

国と損害保険会社が支払う保険金の限度額は平成28年4月現在、1回の総支払限度額は11.3兆円となっています。この金額は、関東大震災クラスの巨大地震が発生しても保険金の支払いに問題が起きないレベルで設定されています。

参考までに過去の大地震による支払総額は、阪神・淡路大震災で約783億円、東日本大震災で約1兆2千億円となっており、円滑に保険金が支払われています。

支払限度額は設定されてはいますが、現状において保険金の支払いが滞ることはほとんどないと考えられます。

地震保険の加入は必要であるか

地震保険には意外と制約が多く、被害の全てを補償してくれるものではありません。
このような状況のため、相次ぐ大きな地震によって注目を集めながらも、加入率はいまだに3割弱といわれています。

しかしながら、地震の倒壊被害を見ますと、地震への備えは住宅の耐震性だけでは対応できない部分も感じさせます。まずは地震保険がどのような補償をしてくれるかを理解し、自分にとって必要な備えであるのかを考えてみるとよいでしょう。

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