ビジネス実務法務検定試験は、法務部門に限らず営業、販売、総務、人事などあらゆる職種で必要とされる法律知識が習得できます。
たとえば、営業で取引先との契約書を締結する場面で、契約内容に不備や不利益がないか発見し、正しい判断ができれば、トラブルを未然に防ぐことができます。
身につけた正しい法律知識は、業務上のリスクを回避し、会社へのダメージを未然に防ぐことができます。
同時に、自分の身を守ることにもなります。
なお、企業活動の主要分野を多くカバーしているので業種も限定されることはありません。
資格取得のメリット
1.キャリアアップにつながる
ビジネス実務法務検定試験を社内資格制度に取り入れている企業が多くあります。
社内での自己評価・キャリアアップにつながる資格といえます。
2.法律系資格の登竜門
他の法律系の資格を取得したいと考えている方にとって、ビジネス実務法務検定はメリットになります。
ビジネス実務法務試験で学ぶ必要のある範囲は民法・刑法・商法・労働法・著作権法などさまざまです。
そのため、司法書士や行政書士・弁理士といった他の法律系資格の勉強にもつながります。
3.就職・転職が有利になる
ビジネス実務法務検定は、就職や転職でも有利に働く場合がありますが、2級以上のレベルでなければ、実務経験者と比較して有利になることはないので注意が必要です。
資格評価
【総合評価 31/50】
ニーズ | 5 |
コスト | 7 |
時間 | 7 |
リターン | 5 |
将来性 | 7 |
資格試験に関する概要
1.各級のレベル
(1)1級
【実務的対応能力としてのアッパーレベルを想定】
業務上必要な法務知識をビジネス全般にわたって持っており、その知識に基づいて多面的な観点から高度な判断・対応ができる。
(2)2級
【知識レベルのアッパーレベルを想定】
企業活動の実務経験があり、弁護士などの外部専門家に対する相談といった一定の対応ができるなど、質的・量的に法律実務知識を有している。
(3)3級
【ビジネスパーソンとして最低限知っているべき法律実務基礎知識を想定】
ビジネスパーソンとしての業務上理解しておくべき基礎的法律知識を有し、問題点の発見ができる。
2.資格試験内容
(1)1級:論述問題(4時間)
【共通問題】
民法および商法・会社法を中心に、できるだけ全業種に共通して発生することが考えられる法律実務問題を出題
【選択問題】
特定の業種に関連する一定の法律をクローズアップして出題
法務実務担当者の実務対応能力を試験
- 取引上のトラブルを処理
- 取引関係に立たない第三者とのトラブルを処理
- 法務関係の上司や弁護士などの専門家に法的トラブルの顛末・処理方法を報告
- 予防法務的観点からトラブルになりそうな問題に対応
(2)2級:マークシート方式(2時間)
- 企業取引の法務
- 債権の管理と回収
- 企業財産の管理・活用と法務
- 企業活動に関する法規制
- 株式会社の組織と運営
- 企業と従業員の関係
- 紛争の解決方法
- 国際法務(渉外法務)
(3)3級:マークシート方式(2時間)
- ビジネス実務法務の法体系
- 企業取引の法務
- 債権の管理と回収
- 企業財産の管理と法律
- 企業活動に関する法規制
- 企業と会社のしくみ
- 企業と従業員の関係
- ビジネスに関連する家族法
3.試験概要
受験資格 | 誰でも受けられる(1級以外) |
資格の種別 | 公的資格 |
難易度 | 普通 |
※ただし、1級は2級合格者のみ受験可能。
4.試験データ
受験者数(2019年度) | 1級:453人 2級:12,552人 3級:21,061人 |
合格率(2019年度) | 1級:17.2% 2級:40.9% 3級:75.1% |
受験料 | 1級:11,000円 2級:6,600円 3級:4,400円 |
試験日 | 1級:12月 2級、3級:6月、12月 |
公式ホームページ ☞ こちら
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