建築士とは、建築士法に基づく資格で、国土交通大臣または都道府県知事から免許の交付を受け、建築物の設計及び工事監理等の業務を行う技術者の資格です。
建築士免許は、業務の対象となる建築物の用途、規模、構造に応じて、一級建築士、二級建築士、木造建築士に分類されます。
一級建築士の仕事内容は、大きく分けて、「設計業務」と「工事監理業務」があります。
さらに「設計業務」は、建築物の安全性を確保する「構造設計」、建物利用者の利便性向上のための「設備設計」、実用性と建物のデザイン性を追求する「意匠設計」の3つに分けられます。
一級建築士の場合は、取り扱える建築物の規模が大きいため、二級建築士や木造建築士と比べて設計業務の内容も高度かつ多岐に渡ります。
また、設計図通りに工事が進行しているのかを確認する「工事監理業務」は建築士の独占業務として定義されています。
資格取得のメリット
1.就職・転職に有利になる
一級建築士の資格を取得すると建築の知識と十分な実務経験を持っていることはもちろんのこと、資格取得のために努力をした人物であることの証明となるため、そういった面でも信頼度が上がります。
建築業界や不動産業界、官公庁などに就職する際に有利になります。
2.昇格・昇給が見込める
勤めている企業からも高評価を得られ、資格手当なども支給されます。
会社の規模にもよりますが一級建築士の場合、月1~3万円の資格手当がもらえます。
3.社会的ステータスの向上
一級建築士の登録者数は2019年4月現在で370,000人ほどいますが、全国で実際に活動している一級建築士(=3年に一度の受講義務のある定期講習修了者数)は50,000人ほどしかいないため、重宝されます。
4.更なる上級資格の取得に繋がる
一級建築士として5年の実務経験を積むと、構造部分の設計を行える「構造設計一級建築士」と設備の設計が行える「設備設計一級建築士」というさらに上級資格の受験資格が得られます。
これらの資格取得者はそれぞれまだ10,000人程しかいないため、より多くの仕事を請けることができ、技術性の高い建築士として活躍していけるでしょう。
資格評価
【総合評価 35/50】
ニーズ | 9 |
コスト | 6 |
時間 | 6 |
リターン | 7 |
将来性 | 7 |
資格試験に関する概要
1.資格試験内容
(1)学科試験(四肢択一式)
学科I(計画)、学科II(環境・設備):2時間
学科III(法規):1時間45分
学科IV(構造)、学科V(施工):2時間45分
(2)設計製図試験
設計製図:6時間30分
※あらかじめ公表する課題の建築物についての設計図書の作成(7月下旬公表)
2.試験概要
受験資格 | 制限あり(※) |
資格の種別 | 国家資格 |
難易度 | やや難しい |
※受験資格の詳細はこちらを参照
3.試験データ
受験者数(2019年度) | 学科 :25,132人 設計製図:10,151人 |
合格率(2019年度) | 学科 :22.8% 設計製図:35.2% 総合 :12.0% |
受験料 | 17,000円 |
試験日 | 7月(学科)、10月(設計製図) |
公式ホームページ ☞ こちら
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