危険物取扱者とは、ガソリンや灯油、アルコールなど、爆発・炎上しやすい危険物を取り扱うプロ。一定数量以上の危険物を取り扱ったりするガソリンスタンドなどの施設には、危険物取扱者の有資格者を置くことが法律で義務づけられています。
危険物に対する正しい知識をもち、その取り扱いや立ち会いができる有資格者に対しては、今後も安定した需要があるといえます。
危険物取扱者になるには、消防試験研究センターが実施する試験に合格し免許状の交付申請を行う必要があります。
資格取得のメリット
1.就職や転職に有利
就職や転職をする時に、危険物取扱者の資格を持っていると就ける職種の幅が広がります。
危険物取扱者は、国家資格試験として代表的な資格である点からもわかるように、実用性が高く、必要とされる業種が多く存在しています。
また、資格保有者を必要とする業種では危険物取扱者免状保有者を優遇するケースが多く、ライバルが多い場合、資格は強力な武器になります。
2.資格取得手当がもらえる
化学メーカー等の企業では、有資格者を確保したいという要請から、資格保有者には、基本給の他、別途資格手当が支給されるなどのメリットがあります。
また、就職時に危険物取扱者の資格を有していなくても、合格時には、報奨金として一時金を支給する企業もあります。
資格評価
【総合評価 35/50】
ニーズ |
8 |
コスト |
7 |
時間 |
7 |
リターン |
6 |
将来性 |
7 |
資格試験に関する概要
1.危険物取扱者免状の種類
免状の種類 |
取扱いのできる危険物 |
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甲種 |
全種類の危険物 |
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乙種 |
第1類 |
塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などの酸化性固体 |
第2類 |
硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム、引火性固体などの可燃性固体 |
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第3類 |
カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りんなどの自然発火性物質及び禁水性物質 |
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第4類 |
ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体 |
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第5類 |
有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなどの自己反応性物質 |
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第6類 |
過塩素酸、過酸化水素、硝酸、ハロゲン間化合物などの酸化性液体 |
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丙種 |
ガソリン、灯油、軽油、重油など |
2.試験科目
(1)甲種
- 危険物に関する法令
- 物理学及び化学
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
(2)乙種
- 危険物に関する法令
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
(3)丙種
- 危険物に関する法令
- 燃焼及び消火に関する基礎知識
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
3.試験概要
受験資格 |
甲種:制限あり 乙種・丙種:誰でも受けられる |
資格の種別 |
国家資格 |
難易度 |
普通 |
※受験資格はこちらを参照
4.試験データ
受験者数(2019年度) |
甲種 19,540人 乙種(1類)11,465人 (2類)11,114人 (3類)12,535人 (4類)221,867人 (5類)12,862人 (6類)12,573人 丙種 27,523人 |
合格率(2019年度) |
甲種 39.5% 乙種(1類)67.9% (2類)68.5% (3類)68.2% (4類)38.6% (5類)68.7% (6類)67.0% 丙種 50.4% |
受験料 |
甲種 6,600円 乙種 4,600円 丙種 3,700円 |
試験日 |
都道府県による |
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