電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければならないことが法令で義務づけられています。
電気主任技術者になれば、発電所や変電所、それに工場、ビルなどの受電設備や配線など、電気設備の保安監督という仕事に従事することができます。
電気主任技術者は電気事業法に準拠しており、第1種・第2種・第3種の三種類があります。
資格の種類ごとによる、取り扱い可能な事業用電気工作物の範囲は以下の通りです。
第一種:すべての事業用電気工作物
第二種:電圧17万V未満の事業用電気工作物
第三種:電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5000kW以上の発電所を除く)
資格取得のメリット
1.就職や転職に有利
就職や転職をする時に、電気主任技術者の資格を持っていると就ける職種の幅が広がります。
国家資格試験として代表的な資格である点からもわかるように、実用性が高く、必要とされる業種が多く存在しています。
現在電気業界に身を置く人はもちろん、これから電力・電鉄・ビル管理などの業界へ就職・転職を考えている人にとっても、この資格は大きな力になります。
2.ニーズが高い
オール電化が進む現代では社会的ニーズが高く、将来的にも需要のある注目の資格です。
3.資格取得手当がもらえる
電気業界におけるグレードが高く評価されている資格で、有資格者は職場にとって貴重な存在になり、資格手当や昇進・昇給などの好待遇に結びつくチャンスもあります。
資格評価
【総合評価 35/50】
ニーズ |
10 |
コスト |
5 |
時間 |
4 |
リターン |
8 |
将来性 |
8 |
資格試験に関する概要
1.試験科目
(1)第一種及び第二種(一次)・第三種
- 理論:電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測に関するもの
- 電力:発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料に関するもの
- 機械:電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理に関するもの
- 法規:電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理に関するもの
(2)第一種及び第二種(二次)
- 電力・管理:発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気施設管理に関するもの
- 機械・制御:電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御及びメカトロニクスに関するもの
2.試験概要
受験資格 |
誰でも受けられる |
資格の種別 |
国家資格 |
難易度 |
やや難しい |
3.試験データ
受験者数(2019年度) |
第一種(一次)1,566人(二次)598人 第二種(一次)6,915人(二次)2,513人 第三種 41,543人 |
合格率(2019年度) |
第一種(一次)24.2%(二次)17.2% 第二種(一次)23.6%(二次)22.8% 第三種 9.3% |
受験料 |
第一種及び第二種 12,400円(ネット申込)12,800円(書面申込) 第三種 4,850円(ネット申込)5,200円(書面申込) |
試験日 |
第一種及び第二種(一次)9月(二次)11月 第三種 9月 |
公式ホームページ ☞ こちら
コメント