コミュニケーション能力とは一般的には「他者との意思伝達・感情伝達を円滑に行う能力」を指します。ビジネスにおける基本事項です。コミュニケーション能力の高い人は、相手に対して興味や関心を持って会話をするのが上手です。
どんなところを褒められたら喜ぶか、それを見つける「観察力の高さ」からきているのです。観察力や洞察力を鍛えることでコミュニケーション能力を向上させることができます。
観察力と洞察力の違い
「観察力」は「目に見える部分」を見る力、「洞察力」は「目に見えない部分」を見抜く力のことです。「観察力」は、相手の見た目や癖、顔色など「目に見える部分」を細かく見る力を意味します。
たとえば、「今日は顔色が悪い」「いつもと化粧が違う」「今日は普段着ているものとは異なるタイプの服装」などです。それに対して「洞察力」は、観察したものから相手の体調や気持ちなど、「目に見えない部分」を見抜く力を意味します。
たとえば、「今日は嫌なことがあったのかな」「体調悪いのかな」などです。つまり、観察することによって洞察することができるということです。
顔色の変化や動きの違いなどといった部分に気付くのが「観察力」で、そこから「体調が悪いのかな」「嫌なことあったのかな」とその原因や心理状態に気付くのが「洞察力」となります。
観察力や洞察力を鍛える方法とは?
1.普段の生活習慣に変化をつける
観察力とは、「そのまま物事を見る力」のことですが、ポイントは「ありのまま」物事を見るという点です。
子どもの頃は何を見るのも珍しく、身の回りのものをよく観察していましたが、成長するにつれ、見慣れてくると、違いがあっても注意深く観察しなくなってしまいます。
たとえば、通勤電車で同じ景色を見ていると、やがて見慣れた景色に関心がなくなり、景色を見ることをしなくなります。日常生活で観察力を鍛えたいなら、通勤ルートを変化させてみるというのもよいかもしれません。
2.観察力を鍛える方法
観察力は、短期間で鍛えられるものではありません。気が利く人は、日頃から相手の行動を見ていたりと性格に関わる要因がほとんどです。観察力を鍛える方法として、たとえば、道を歩いているときに目に入った人の良い点を挙げるという方法があります。
目に入った相手の良い点を瞬時に挙げてみます。初めは1つ挙げてみる。慣れてきたら2つ、3つとハードルを上げていくと観察力に磨きがかかるようになるでしょう。
道を歩いている人が女性であれば、「洋服が似合っている」「歩く姿勢がよい」「持っているバッグのセンスがよい」など瞬時に挙げられるようにトレーニングしていくとよいでしょう。
相手の良い点を見つけるのが上手くなるので、会話の幅が広がってコミュニケーションがとりやすくなります。
3.洞察力を鍛える方法
洞察力を鍛える方法の一つに、小説や漫画などを読むというものがあります。小説や漫画には作者の価値観だけでなく、登場人物の考えていることも読み手によって様々変わってきます。
同じ考え方や見方をする人はいないので、そうしたいろんな人の考え方や価値観などを知ることで、洞察力はおのずと鍛えられます。小説や漫画には多くの謎がある場合が多いですから、謎が明かされる前に推理していくと洞察力はどんどん上がっていくことでしょう。
観察力や洞察力を鍛えるメリットとは?
観察力や洞察力は、他人とかかわる上で重要な要素です。普段から人間観察力を鍛えるようにしておくべきでしょう。相手を観察することで得られるメリットも大きいので、仕事をする上で観察力・洞察力を鍛えるのは必須といえます。
1.トラブル回避につながる
ちょっとしたきっかけからのトラブルを予兆したり、部下の雰囲気で悩んでいることを察し、相談に乗るなど、仕事に活かすことができます。さらに観察力を応用すれば、物事の本質・意味を見抜くことができる洞察力を得られるようになります。
このように相手の行動、表情やその中に垣間見える情報と見えない情報を見抜くことができれば、相手がどのような状況にあるのか、何があったのかを推測することができます。そうすることで声掛けの内容やタイミングを考えて行動することができます。
観察力や洞察力を鍛えることでトラブルを避けることに繋がります。
2.良好な人間関係につながる
人付き合いの基本は、観察力を鍛えることにあります。相手がどんな話を好んでいてどんな話が嫌いで等の相手の趣味や好みは、ちょっと見ただけでは分かりません。相手がどのような人間なのか分からなければ、適切なコミュニケーションをとるのも難しいです。
鋭い観察力こそ、円満な人間関係を築くうえでの必要不可欠な基礎力となってくると認識しておきましょう。
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