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フレックスタイム制で効率的な働き方を実現!|メリット・デメリットは?

投稿日:2018年1月4日 更新日:

フレックスタイム制と聞くと、とても柔軟な制度であり、労働者にとっても使用者にとっても効率的な労働環境を構築することに一役買ってくれます。

柔軟な働き方で通勤ラッシュに遭わずに済むというイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。

でも、実はメリットは他にもたくさんありますがその一方でデメリットもあります。

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フレックスタイム制とは

フレックスタイム制とは、労働者自身が出社時間と退社時間を決めることのできる変形時間労働制のうちの一つです。

1987年の労働基準法改正に際にできた制度で労働基準法第32条3号で定められています。

【労働基準法】

第三十二条の三 使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第二号の清算期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において、同条の規定にかかわらず、一週間において同項の労働時間又は一日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。

フレックスタイム制は労働者にとって、出退勤時間に自由度が出て、効率良く仕事が行える取り組みとして、主に労働者側にメリットがある制度として取り入れる企業も増えてきています。

フレックスタイム制の概要

フレックスタイム制とは、1ヶ月以内の一定期間(清算期間)の総労働時間を定めておき、従業員がその範囲内で業務の繁閑などに合わせて、各自の始業及び終業時刻を選択して働く制度です。

これによって、従業員はその生活と業務との調和を図りながら効率的に働くことが可能となります。

このフレックス制による場合は、三六協定がなくても清算期間における法定労働時間の総枠の範囲内で従業員が選択することにより、1日の労働時間帯をコアタイムとフレキシブルタイムとに分け、始業及び終業の時刻を従業員の決定に委ねることになります。

フレックスタイム制のモデルケース例
06:00 フレキシブルタイム  
07:00  
08:00  
09:00 会社の所定労働時間
10:00 コアタイム
11:00
12:00 休憩時間
13:00 コアタイム
14:00
15:00 フレキシブルタイム
16:00
17:00  
18:00  
19:00  

※ コアタイム:従業員が労働しなければならない時間帯

※ フレキシブルタイム:従業員の選択により労働することができる時間帯の中であればいつ出社または退社してもよい時間帯

なお、コアタイムは必ず設けなければならないものではありませんので1日の労働時間帯の全部をフレキシブルタイムとすることもできます。

逆に、1日の労働時間帯の中でコアタイムがほとんどを占め、フレキシブルタイムが極端に短い場合は、基本的に始業及び終業の時刻を従業員の決定に委ねたことにならずフレックスタイム制とはみなされません。

フレックスタイム制導入に必要な労使協定と就業規則

フレックスタイム制を導入するためには、以下のことが必要です。

  • 「労働者各人が始業時刻・終業時刻の自主的に決定する」ことを就業規則に定める
  • 労使協定(労働基準監督書への届出は不要)で次の事項を定める

1.対象となる労働者の範囲

「全労働者」あるいは個人ごと、課ごと、グループごと等「特定の職種の労働者」と定めます。

2.清算期間

清算期間については、その長さと起算日を定めることが必要です。

単に「1ヶ月」とせずに「毎月1日から月末まで」などと定めることが必要です。

清算期間の長さは1カ月以内で決めなければなりません。

賃金計算期間に合わせて1ヶ月とする場合が一般的です。

3.労働時間

清算期間内における総労働時間(平均して週40時間、特例適用事業では週44時間まで)、および標準となる1日の労働時間は、清算期間を平均して1週間の労働時間が法定労働時間の範囲内となるように定める必要があります。

なお、労使協定では清算期間での法定労働時間の範囲内で1カ月○○時間と一律の時間を定めることもできますし、清算期間内に所定の労働日を決めて、所定労働日1日当たり○時間と決められます。

4.標準となる1日の労働時間

フレックスタイム制を採用している労働者がその清算期間内において有給休暇を取得したときには、その取得した日については、標準となる労働時間を労働したものとして取り扱いますので標準となる労働時間を定めておかなければ不都合が生じます。

なお、この制度導入の場合でも1週1日または4週4休の休日を取らせる必要があります。

5.コアタイム

コアタイムは、労働者が1日のうちで必ず働かなければならない時間帯のことです。

なくても構いませんが、コアタイムを作る時にはその開始と終了の時刻を明記しなければなりません。

コアタイムは労使協定で労使の合意の下であれば自由に決められます。

コアタイムは毎日一定である必要はありませんから月曜日と金曜日で違う時間帯を指定しても構いません。

コアタイムを分割することも可能です。

多くの場合には必ず出社しなければいけない時間(コアタイム)といつ出社もしくは退社しても構わない時間(フレキシブルタイム)を設定して運用しています。

なお、清算期間ごとの労働時間が足りるように働かなければならないことに注意が必要です。

6.フレキシブルタイム

フレキシブルタイムに制限を設ける場合にはその時間帯の始・終了の時刻を定めなければなりません。

フレキシブルタイムとは、労働者がその選択により労働することができる時間帯のことをいいます。

なお、フレキシブルタイムは必ず設けなければならないものではありません。

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フレックスタイム制のメリットとデメリット

1.フレックスタイム制のメリット

フレックスタイム制は従業員にとって多くのメリットがあります。

たとえば、出社時刻を遅くすることが可能なので遠方に住んでいる場合でも余裕をもって出社できます。

近くに住んでいる場合でも通勤ラッシュの時間帯を避けたり、有給休暇を取得しないと行くことが難しい通院や役所に寄ったりすることができるなど、自分の都合に合わせた出社が可能になります。

逆に夕方に予定がある場合は早く退社することもできます。

子どもが体調を崩して保育所から連絡があった場合でも、有給休暇を取得せずに迎えに行くことが可能になります。

また、残業時間の削減を挙げられます。

たとえば、夕方以降に業務の予定がある場合、フレックスタイム制が導入されていない会社では残業を余儀なくされますが、フレックスタイム制であれば、遅くまで働く分だけ出社時刻を遅らせることで残業時間の発生を抑えることができます。

従業員にとって労働時間が減り、会社も経費削減になるので一石二鳥といえます。

労働時間が柔軟なので優秀な人材の流出防止や新たな人材の確保のしやすさにつながります。

最近では、結婚や妊娠・出産・子育てや介護などの家庭の事情で離職せざるを得ない人も増えています。

こうした方々にも時間が融通しやすいフレックスタイム制は魅力的です。

2.フレックスタイム制のデメリット

フレックスタイム制にはデメリットもあります。

労働者の出退勤の時刻が各労働者に委ねられているため、取引先や顧客からの問い合わせや打ち合わせに不都合が生じることがあり、時間帯によっては常に不在という状況も生じてしまいます。

そのようなことが続くと取引先に不信感を持たれたり契約を逃したりするなど会社に不利益が生じる恐れがあります。

先方がフレックスタイム制を導入していない場合、担当者同士で連絡を取りにくくなるのでフレックスタイム制を導入できる職種や業種にはある程度限られます。

また、時間にルーズな従業員にとってフレックスタイム制はルーズな状態を助長するものであるといえます。

計画性を持たずに働いていると一カ月間の総労働時間が労使協定で定めた時間に満たないこともあるでしょう。

労働者の勤務評定が難しくなることもデメリットの一つになります。

残業時間などを管理しにくくなるため、本来の時間内でどのくらいの生産性があったのかなどを含め、管理者への報告・連絡・相談がスムーズに行うことができず、勤務評定をするのもこれまでとは違う方法を考えなければなりません。

このようにフレックスタイム制のデメリットは少なくありません。

フレックスタイム制における時間外労働

フレックスタイム制で勤務する労働者については、1日単位または1週間単位で法定労働時間を超えて働いた場合でも時間外労働として扱いません。

あくまでも清算期間で時間外労働を計算することになります。

時間外労働として割増賃金の支払いが必要となるのは清算期間における総労働時間がその清算期間の法定労働時間の総枠を超える場合だけです。

たとえば、清算期間の法定労働時間が168時間(出勤日数21日、1日当たりの労働時間8時間を想定)である会社の場合で清算期間における総労働時間が180時間であったとすると、このケースでの時間外労働時間は、180-168=12時間が時間外労働となります。

(補足)清算期間から総労働時間の計算方法

総労働時間は社内で設定することが可能ですが上限は法定労働時間内に収まるようにしなければなりません。

法律では1日8時間以内、1週間40時間と定められています。フレックスタイム制の会社は週40時間もしくは月に◯○時間以内に総労働時間を定めなくてはなりません。

この「○○」部分の法定労働時間は月ごとの日数で変わります。

具体的には以下のようになります。

月の日数 総労働時間
28日 160.0時間
29日 165.7時間
30日 171.4時間
31日 177.1時間

計算式としては

総労働時間 ≦ 清算期間(日数) ÷ 7日 × 40時間

が成り立ちます。

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