弁理士は、産業財産権(工業所有権)に関するすべての手続きを業務として代理できる国家資格です。
専門的な知識を要求される特許出願を出願者の代理で行い、出願者を特許取得まで導きます。
実際に特許取得まで動くだけではなく、知的財産権の取得についての相談をはじめ、自社製品を模倣されたときの対策、他社の権利を侵害していないか等の相談まで、知的財産に関わる悩みを解決することも弁理士の仕事です。
また、企業の海外進出・国際化とも相まって、知的財産権の世界的保護を実現する者としても、弁理士に期待される役割は大きくなっています。
資格取得のメリット
1.知財関連の最高峰の国家資格であること
新製品・新技術の企業間競争が一層激しくなる環境下で、各企業は特許権・実用新案権・意匠権・商標権などの知的財産権の取得・保護を、企業の最重要課題の1つと位置づけるようになってきています。
弁理士は独占業務が認められる国家資格の1つであり、知的財産システムの中心的役割の担い手として、今後も大手企業・グローバル企業を中心に需要が見込めます。
2.独立開業ができる
弁理士の資格があれば、独立開業することも夢ではありません。
独立するためには幅広い人脈が必要であり、また事務所の経営の知識が必要になりますが、事業面で成功することができれば、さらに弁理士を雇い、事業を拡大することもできます。
3.高収入
弁理士の勤務形態は様々で、企業の知財部に勤務する、特許事務所に勤務する、独立して特許事務所を開くなどあります。
企業の知財部に勤務する場合、勤め先の基準にもよりますが、通常の従業員よりも資格取得者を優遇する場合が多いようです。
事務所勤務弁理士の年収は、800~1200万円が多く、中には2,000万円以上の年収を得ている弁理士も存在しているようです。
資格評価
【総合評価 34/50】
ニーズ | 10 |
コスト | 2 |
時間 | 2 |
リターン | 10 |
将来性 | 10 |
資格試験に関する概要
1.試験科目
(1)短答式
- 工業所有権に関する法令(特許・実用新案、意匠、商標に関する法令)
- 工業所有権に関する条約
- 著作権法及び不正競争防止法
(2)論文式
【必須科目】
- 工業所有権に関する法令(特許・実用新案、意匠、商標に関する法令)
【選択科目(1科目選択)】
- 理工I(機械・応用力学)
- 理工II(数学・物理)
- 理工III(化学)
- 理工IV(生物)
- 理工V(情報)
- 法律(弁理士の業務に関する法律)
(3)口述
- 工業所有権に関する法令(特許・実用新案、意匠、商標に関する法令)
2.試験概要
受験資格 | 誰でも受けられる |
資格の種別 | 国家資格 |
難易度 | 難しい |
3.試験データ
受験者数(2019年度) | 3,488人 |
合格率(2019年度) | 8.1% |
受験料 | 12,000円 |
試験日 | 5月(短答式) 6月~7月(論文式) 10月(口述) |
公式ホームページ ☞ こちら
コメント