海事代理士とは、海事に関する手続きの中で船舶に関係する業務を代理人として行うことのできる国家資格です。
船舶の登記や登録、検査申請などをおこない、あわせてその船に乗る船員に関する労務、その他の海事許認可などの手続きを代理人として行います。
また、その他にも海洋環境や安全に係る国際条約による証書類の取得及び申請等の手続きを行う事ができます。
それらの専門知識を深め、海で働く人や、船舶を操縦する人などに対して的確なアドバイスを行うことも、海事代理士の大切な役割です。
これらのルールによって各国間の海の平和が保たれているため、海の法律や条約の専門家である海事代理士は、海の安全を守る職業でもあるといえます。
資格取得のメリット
1.現在の仕事の幅が広がる
海の法律家という呼び名があるように海事代理士の知識や業務は行政書士などの知識や業務と隣り合っています。
関連するところも多いので仕事の幅が広がります。
海事代理士の資格は単体でも効果がありますが、行政書士や司法書士として働いている人にとってはより大きなメリットがあります。
普段は行政書士や司法書士として働き、必要に応じて海事代理士として働くというスタイルとよいでしょう。
2.独立開業ができる
独立開業時の年収は他の士業と同じく大きなばらつきがあり、年収が300万円を下回る海事代理士も少なからず存在します。
海事代理士の市場は閉鎖的で新規参入は困難ですが、一度シェアを得れば収入を失う可能性が低いということでもあります。
そのため、海事代理士で収入をえるためには独占市場を得ることが不可欠です。
行政書士などとの兼業で海事代理士の市場への参入をはかり、人脈と実務経験を持ったベテランであれば年収1,000万円を超えることも不可能ではありません。
資格評価
【総合評価 32/50】
ニーズ | 6 |
コスト | 7 |
時間 | 7 |
リターン | 5 |
将来性 | 7 |
資格試験に関する概要
1.試験科目
(1)筆記試験
・一般法律常識:憲法、民法、商法(第3編「海商」のみ対象。)
・海事法令
(2)口述試験
本年の筆記試験合格者及び前年の筆記試験合格者が対象
・海事法令(船舶法、船舶安全法、船員法、船舶職員及び小型船舶操縦者法)
2.試験概要
受験資格 | 誰でも受けられる |
資格の種別 | 国家資格 |
難易度 | やや難しい |
3.試験データ
受験者数(2019年度) | 288人(筆記) 160人(口述) |
合格率(2019年度) | 54.2%(筆記) 60.6%(口述) |
受験料 | 6,800円 |
試験日 | 9月(筆記) 11月(口述) |
公式ホームページ ☞ こちら
コメント