宅地建物取引士とは、宅地建物の公正な取引が行われることを目的として創設された資格です。
宅地または建物の売買、交換または貸借の取引に対して、購入者等の利益の保護および円滑な宅地または建物の流通がなされるよう、公正かつ誠実に法に定める事務(重要事項の説明等)を行う不動産取引法務の専門家です。
中でも「重要事項の説明」、「重要事項の説明書面への記名・押印」、「契約書への記名・押印」の業務は、宅地建物取引士しか行うことができないため、不動産業界において宅地建物取引士は、なくてはならない資格として高く評価されています。
資格取得のメリット
1.不動産業で役立つ
不動産会社に勤める分には、宅建の資格は必須ではありませんが、重要事項説明など、物件の契約時には必ず宅建の資格をもつ人が担当しなければなりません。
会社によっては昇進・昇給に、宅建の資格取得・保有が条件とされている場合もあるほどで、待遇面でも有資格者と無資格者とでは雲泥の差があります。
2.金融機関で役立つ
銀行の大事な業務のひとつに貸出業務があり、たとえば、住宅ローンの貸し出し業務においては、土地の価値を判断し、それを基準のひとつとして貸し出す金額を決定します。
このときに、宅建の資格を保持している宅建士として、大きな力を発揮できます。
3.就職・転職に有利
宅地建物取引業を行う企業では、宅建の資格保持者が5人に1人以上の割合でいなければならないという決まりがあるため、企業は宅建資格保持者を必ず多めに採用するようにしています。
このことからもわかるように、宅建資格保持者は不動産業界では大きなアドバンテージを持つことができます。
資格評価
【総合評価 36/50】
ニーズ | 9 |
コスト | 5 |
時間 | 5 |
リターン | 8 |
将来性 | 9 |
資格試験に関する概要
1.資格試験内容
宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれており、試験の内容は、おおむね次のとおりになります。
①土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
②土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
③土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
④宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
⑤宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
⑥宅地及び建物の価格の評定に関すること。
⑦宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
※登録講習修了者は一部免除
2.試験概要
受験資格 | 誰でも受けられる |
資格の種別 | 国家資格 |
難易度 | やや難しい |
3.試験データ
受験者数(2019年度) | 220,797人 |
合格率(2019年度) | 17.0% |
受験料 | 7,000円 |
試験日 | 10月 |
公式ホームページ ☞ こちら
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