血液検査で白血球が多い場合に考えられる原因や病気とは?

生活全般

健康診断などで血液検査を受けて、白血球の数が基準値を超えていると驚いてしまいます。

もしかして重大な病気が関係しているのではないかと心配なることもあると思います。

なんらかの病気によって白血球の数が増加してしまう場合もありますし、特に異常がない場合でも基準値より多くなってしまうこともあります。

白血球が多い原因は必ずしも病気によるものではありません。そこで白血球の数が多くなる原因についてお伝えしてします。

白血球数の基準値はどのくらいか

白血球数はその日の体調によって数値が大きく変化します。

また、個人差も大きいため、一概に基準範囲を想定することは現実的にはできませんが、以下の表から大きく逸脱して変化することはありませんので結果表がある場合は参照指標となるはずです。

2016年 6月版 国立がん研究センター中央病院臨床検査部によると白血球数の基準範囲は3,300~8,600個/μlとなっています。

※μ=マイクロ(1ミリリットルの1000分の1の単位)

ただし、これはあくまで成人の目安であり、赤ちゃんや子どもは10,000個/μl以上であることもよくあります。

また、同じ人でも1日のうちで白血球の数は10%ほど増減することが分かっています。

白血球が多い原因

1.感染症

白血球は体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物に対抗し、体を守るときに増加します。

よって、血液検査を行ったときに何か感染症にかかっている場合は白血球の数が多くなってしまう傾向があるのです。

感染症として多いのは細菌感染症、真菌感染症、ウイルス感染症があります。

また、これら3つに比べると少ないものの、結核、感染症心内膜炎、百日咳、梅毒、トキソプラズマなどが原因となる場合もあります。

このように風邪でも一時的に白血球の数が上昇することがあるのです。

咳や熱などの症状があった場合は、体調がよくなってからもう再度検査を受けるとよいでしょう。

2.生理的原因

喫煙、運動、興奮、不安、月経、出産などの生理的ストレスも大きな原因のひとつです。

寝不足や不規則な生活が続くと、一時的に白血球が増加することがあります。

白血球の数が多くなるのは短期的なストレスの場合が多いです。

このようなストレスでは白血球の数が多くして、免疫力を活発にしようとする体の動きがあるからです。

逆に、長期的なストレスを受けている場合は白血球の数が少なくなることが多いです。

3.薬の服用やアレルギー疾患

ステロイドなどの薬の服用や、体に合わない薬を使用した場合のアレルギー反応として、白血球が増加することがあります。

また、アレルギー疾患としては、花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、じんましん、アレルギー性鼻炎なども白血球の増加に影響することがあります。

血液検査

白血球が多い場合に考えられる病気

白血球の増加の原因としては稀ですが、腎臓の機能が低下し、排出されなければならない老廃物が血液中に溜まった場合(尿毒症)に、白血球の増加が見られます。

また、がんの骨髄転移・浸潤、膠原病、血液疾患など様々な理由により白血球の増加が見られます。

1.白血病

ごく稀に白血病が原因で白血球が増加している場合があります。白血病は血液のがんです。

白血病は、がん化した細胞のタイプから「骨髄性」と「リンパ性」に分けられ、さらに病気の進行パターンや症状から「急性」と「慢性」に分けられます。

白血球というのは、顆粒球、単球、リンパ球の総称です。

このうち骨髄性白血病に関係するものは顆粒球と単球でリンパ性白血病に関係するものはリンパ球になります。

急性白血病は進行が早く、貧血や、出血が止まらなくなる、感染症にかかりやすくなるといった症状がみられます。

また、慢性白血病はゆっくりと進行し、初期はほとんど症状がみられないため、健康診断での白血球数の異常から偶然に見つかることもあります。

2.尿毒症

尿毒症とは腎機能の低下により起こる臓器、組織、さらには細胞機能(はたらき)の障害と体液異常により起こる症候群の総称で、末期腎不全(まっきじんふぜん)の状態を意味しています。

腎臓は血液をろ過し、必要のない老廃物を尿として排泄する以外に水、電解質(ナトリウム、クロール、カリウム、カルシウム、リンなど)の血中成分を最適の状態にバランスをとることや赤血球の生産を促すホルモンを分泌および不活性化(はたらきを終わらせること)の機能など体にとってとても重要な働きをしています。

尿毒症では、これらの腎臓の機能すべてが阻害されています。

尿毒症になると体液の異常も起こり、白血球数の増加がみられます。その他にも、以下のような症状があらわれるのが特徴です。

  • 疲れやすくなる
  • 食欲の低下
  • 貧血
  • 息苦しくなる
  • むくみが出る など

3.その他の病気

白血球の数が多くなる病気は以下のようなさまざまな病気が考えられます。

  • 敗血病
  • 腎不全
  • 肺不全
  • 扁桃腺炎
  • 虫垂炎
  • 鼻炎
  • インフルエンザ
  • 食物アレルギー
  • 膀胱炎 など

このように体内で炎症が起きていると白血球の数に異常が生じることがあるのです。

落ち着て対処する

健康な場合でも数値が高くなることもあるので一概に病気であると決めつけることはできません。

日々の生活習慣を思い出し、原因となりそうなことはないかを考えて、再検査や精密検査を受けることをオススメします

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