サラリーマンでは得られない本当にやりがいのある実のある毎日を過ごしたい! そんな願望を叶えてくれる「起業」は誰もが憧れます。
起業するときには、時期や準備の有無などの要因がその後の会社の成長に大きく影響します。
実は、起業の失敗は事前に知っていれば防げるものばかりです。
どんな人が起業に失敗するのか知っておき、さらにそれを避けるためのポイントを理解することで、起業の失敗のリスクを減らし、成功を目指しましょう。
厳しい会社生存率
「会社生存率」とは、会社組織を立ち上げてから倒産するまでの期間を示す数字のことです。
起業の成功をどのように定義するかで成功率は変わってきますが、仮に起業してから10年生き残ることを起業の成功と定義すると、成功率はたったの6%です。
この数字から起業の成功はあまく高くないことが分かります。
参考までに経過年数ごとの生存率を見ていくと、1年後40%、5年後15%、10年後6%、20年後0.3%、30年後0.02%となっています。
10年を越えたあたりから限りなく0に近づいていき、いかに会社を生存させることが難しいか分かります。
また、1年も経たないうちに、起業した会社の半分以上が生存できていない状況からして、起業準備が甘いと推測できます。
起業の失敗の原因を知ることで成功に導くことができる
起業を継続できなくなるほどの失敗原因はどこにあるのか。
会社運営を継続して成功に近づくためにも、なぜ致命的な失敗するかを知る必要があります。
起業するにあたり成功要因についていろいろと調べたくなりますが、本当に必要なのは成功要因ではありません。
どちらかというと、失敗する原因の方が重要です。
これは成功のパターンは、人によって異なり、時代によっても変わります。
つまり、再現性の低い方法であるため、そのまま実践しても成功することはあまりないのです。
一方、失敗する原因は再現性が高く、とても参考になります。
大きく成功する可能性は高くありませんが、失敗する可能性を低くすることができます。
起業は立ち直れないほど大きな失敗を侵さなければ、何度でも挑戦できます。
起業が失敗する原因
起業が失敗する原因はさまざまありますが、代表的な原因を紹介します。
1.資金不足
一番の原因は運転資金がなくなることです。
有望な事業であれば、補助金や助成金も出ます。
また、融資も受けられますが、この場合は借入金が返せなくなったら倒産します。
どんなに赤字が続いても、キャッシュフローが回っている間は倒産しません。
一般的には、初期投資の大きな事業ほどリスクが大きくなります。
立地の良い場所にお店を持つ仕事などは、初期投資が大きくなります。
売り上げが想定よりも少なければ、収入が減ります。
初期投資の費用を借金していれば、資金不足になり倒産します。
これが自己資金で初期投資を行っていれば、売り上げを増やすための手立てを打つことができます。
独立起業に際し、借金は大きなリスクになります。
自己資金の範囲で初期投資を行えば、借金する必要はありません。
自己資金の足りない人が、初期投資の大きな事業を始めるためには、融資もひとつの方法ではあります。
融資に当たり事業内容を精査しますが、リスクであることには変わりはありません。
売上が想定通りに上がらず返済が滞れば倒産です。
資金不足で起業に失敗しないためには、できるだけコストを少なくし、借金を極力減らすことです。
2.モチベーション
起業は初めて経験することが多く、簡単にはうまくいきません。
何のために起業しているのかをはっきりしておかないと、モチベーションが続きません。
起業前に抱いていた夢は独立起業時の苦労をしてまで実現したいものなのか。
また、実現したいことは起業しなければできないことなのかをよく考えてください。
起業するよりも会社勤めのほうが気楽に働けます。
起業の理由が明確で苦労をいとわないものでなければ、モチベーションが続かず、起業を断念することになります。
3.共同経営
起業するにあたり、共同経営をする人もいます。
一人では不安で、仲間と一緒であれば成功率が上がるような気がします。
しかし、はじめは頼りになる仲間でも、考え方が変わるかもしれません。
重要な意思決定を話し合っていては、決断が遅れます。
経営方針が違えば会社は前に進めません。
共同経営も失敗の原因のひとつになり得ます。
当然、一人ですべてを行うことはできません。
自分でやらないことは、外注するか、人を雇えばいいだけです。
会社のかじ取り(経営者)は一人でなくてはいけません。
起業して失敗する人の特徴
起業して失敗する人には共通の特徴があります。
失敗する人の特徴に該当する点があれば、起業をする前にそれを改めましょう。
1.動機が安易
お金持ちになりたいから、簡単にもうかりそうだからなど安易な動機で起業をした人は、失敗をする確率が非常に高いといえます。
どうしてもそれを実現させたい強いモチベーションがなければ、起業家としての成功は困難です。
2.数字に弱い
起業家は商売人として、お金の流れが常に見えていなければいけません。
自社のお金の流れに敏感でなければ、ムダな出費を放置したままにして損をしたり、千載一遇のビジネスチャンスを逃したりする可能性があります。
会社の業務にムリ、ムダはないか、常に目配りを欠かさない。
このような習慣を付ける努力をしましょう。
3.何でも自分でやろうとする
起業家は、自分の「強み」を最大限活かさなければなりません。
創業時はその強みを活かして、売上を上げることだけに注力しなければなりません。
売上がなければ、事業の継続はできません。
しかし、何でも自分でやろうとする起業家が後を絶ちません。
創業期でお金が無いからといって、たとえば、税理士を使わずに、日々の会計記帳や確定申告を自分で行うなど。
会社経営には様々な法的手続きが必要ですが、これらに掛かる時間は膨大です。
人を雇う余裕がない時期は、外部の専門家にアウトソージングするに限ります。
起業家の第一の役割である売上を上げることと、このように費用対効果を冷静に考えることができない起業家は失敗します。
起業に失敗しないために絶対に必要なものとは?
起業して1年後には、半数以上の会社が撤退を余儀なくされるという厳しい現実の中で、生き残るためには「起業にかける情熱」が左右しているといっても過言ではありません。
起業しても、いきなり生活レベルの売上を安定的に得られるわけではなく、多くの場合、軌道に乗るまで、1年~3年くらいかかります。
起業する前に最低でも1年分以上の生活費を貯めておくことを強くオススメします。
起業するまでは資金面のメドがついた時に実際に起業するのがベストなタイミングと考えていた起業家たちも、実際に起業した後では、半数くらいの人が、起業した後に一番の強みになったものは「起業に対する思いの強さ」であることを実感しています。
もし、起業に踏み切れないときは、資金不足の問題以外に、障害となっている要因があります。
起業を成功へと導くための「情熱」を高めて、その障害となっている要因を解決する答えを見つけて起業の成功を目指しましょう。
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