ペットボトル水は賞味期限切れで飲んでも大丈夫?

生活全般

ペットボトルの水を災害用に備蓄されている人も多いかと思います。水は腐らないという印象がありますが、ペットボトルの水には賞味期限があります。特に災害用に備蓄しているペットボトルの水については賞味期限切れを起こす可能性が高くなります。

災害時のペットボトルの水をどれくらいまで用意すればよいかとあわせて賞味期限切れを防ぐ方法も紹介します。

賞味期限と消費期限の違いについて

1.賞味期限

定義:定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう。ただし、当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとする。

これはおいしく食べることができる期限のことで、この期限を過ぎても、すぐに食べることができなくなるということではありません。加工食品の劣化が比較的遅いものに設定しています。たとえば、スナック菓子、カップめん、缶詰などがあります。

2.消費期限

定義:定められた方法により保存した場合において、腐敗、 変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日をいう。

これは期限を過ぎたら食べないほうが良いということです。加工食品が早く悪くなるものに設定しています。たとえば、弁当、サンドイッチ、惣菜などがあります。

参考:食品の期限表示について(農林水産省・厚生労働省)

水に賞味期限が設定されている理由とは?

殺菌消毒された水は基本的に腐ることはありませんが、なぜ賞味期限があるのか。これは水を入れている容器が関係しているのです。水が入れられている容器は、ペットボトル、ビン、アルミ缶、紙パックなどさまざまあります。持ち運びや用途に合わせて販売されています。

気体透過性のある素材もあり、時間の経過で匂い移りや蒸発が起こる可能性があります。計量法という法律で、容器の中身の液体が2%減ると販売ができなくなります。このため容器の耐久年数により、水の賞味期限が異なってきます。

ちなみに一般的にペットボトルの水は550mlで1年、2リットルで2年が標準です。表面積の小さいボトルのほうが、外部から受ける影響が大きくなります。大きい容器は影響が分散されるため、そのぶん賞味期限が長くなります。

なお、メーカーによって水の精製方法や容器が異なるため、賞味期限は一律ではありません。一方で5年以上持つ水も販売されています。主に災害時の保存水として売られています。

殺菌はもちろんのこと、工場直送であったり、強度や耐熱に優れた厚みのあるペットボトルやアルミパック、缶などの容器に入れられています。

ペットボトル水は賞味期限が切れても飲んで大丈夫なのか?

1.未開封であれば腐らない

保存の仕方によっては腐る水ですが、未開封の状態の水であれば、基本的には腐らないと考えてよいでしょう。開封していなければ、賞味期限が多少過ぎた水も飲んだところで、すぐに体に変調をきたすことはありません。

2.開封後について

賞味期限が過ぎた水が危険なのは、開封している場合です。ペットボトルの飲み口から直接飲んだ後は、口腔内の雑菌がペットボトルの中に入ってしまい、菌が繁殖します。また、開封したペットボトルを高温の場所に置いておくと、カビが発生します。

ペットボトルに記載されている賞味期限は、あくまでも未開封時についてになります。開封後はなるべく早く飲むようにしましょう。

3.賞味期限切れのペットボトル水の利用方法

洗濯、お風呂(追い炊き式)、植木の水遣り、トイレ使用後に流すのに使用・雑巾を洗うのに使うなどいろいろあります。

飲料水として買ったのにもったいないと考える人は沸騰させてカップラーメンやコーヒーに入れたり、料理で使用すればそれほど匂いが気にならなくなります。ただ、賞味期限後かなりの日数が経過している場合は、口にするのは控えた方がよいでしょう。

災害に備えて水はどれくらい量が必要か

災害に備えて、どのくらい水を用意していれば良いのかというと1人1日3リットルを目安として最低でも3日分必要といわれています。1人の場合で9リットル、4人家族の場合は36リットル必要になります。2リットルの水が18本必要になります。

災害対策用の水を注文するならば長期保存に適した5年保存の水をオススメします。

ペットボトル水の賞味期限切れを防ぐ方法

5年保存の水をストックした場合、保存期間が長いため、うっかり賞味期限切れする可能性が高くなります。これを避けるためにローリングストック法で管理するとよいでしょう。

ローリングストック法とは備蓄した食品を定期的に消費し、食べた分だけ買い足していくというものです。水の備蓄の場合、4人家族で3日分で36リットルが必要になります。

これを定期的に消化して1年で入れ替わるように2か月で6リットル(2リットル用ペットボトルを3本)を消費するようにすると、高価な長期保存の水を買う必要がありません。市販のペットボトルで備蓄ができます。

賞味期限を意識する必要がなくなるメリットがあります。実施するにあたってのポイントは「古いものから使うこと」、「使った分は必ず補充して備蓄量を減らさないこと」の2点です。

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