経理の仕事では決算書を読んだり、その内容を分析するということが必要になります。
会社が効率よく利益を上げるためには損益分岐点を知り、その損益分岐点を低くする方法を実行すれば、利益が出ます。
その方策とは何か考えていきましょう。
損益分岐点とは?
企業経営において、売上高と費用が等しくなり、損益がゼロとなるときの売上高のことを指します。
売上高が損益分岐点を上回れば利益となり、逆に損益分岐点を下回れば損失となります。
なお、損益分岐点を算定するためには、全ての費用を固定費(売上高の増減に関係なく発生する費用)と変動費(売上高の増減に比例して発生する費用)に区分します。
固定費用は人件費や家賃のように売上高が0になっても0にならず、売り上げが上がっても変動しない費用を指します。
また、変動費用は材料費や仕入れなど売上高が0のとき0になり、売上高が高くなればなるほど高くなる費用を指します。
たとえば、売上高1,000億円、変動費600億円、固定費300億円、利益100億円の企業の損益分岐点は、次のように計算できます。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ {(売上高-変動費)÷売上高} = 750億円
この企業では、売上が750億円を上回れば利益となり、750億円を下回れば損失となります。
計算上は難しいですが、グラフ化すると分かりやすくなります。
(参考:「Wikipedia 損益分岐点」より)
上記のグラフから損益分岐点では利益が0であることから以下の式が成り立ちます。
損益分岐点売上高-{固定費+(変動費÷売上高×損益分岐点売上高)}=0 ・・・①
※「変動費÷売上高×損益分岐点売上高」は損益分岐点での売上高に対する変動費を表します。
また、「変動費÷売上高」は変動費比率を表します。
①を変形すると
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ {(売上高-変動費)÷売上高}
となります。
損益分岐点を把握することの重要性とは?
損益分岐点を見て分かることは、赤字を出さないための売上高です。
企業を経営する上で、本業で利益を出すための最低ラインとなる売上高ともいえます。
損益分岐点を求める考え方を応用すると、目標利益(計画利益)を達成するために必要な売上高(必要売上高)も計算できます。
事業の好不調を一目で見ることができるのは損益分岐点を把握するから始まります。
特に毎月変わらずにかかる固定費用をいかにして利益で補うかは、企業が存続する上で避けて通れない課題といえます。
損益分岐点を低くする方法とは?
損益分岐点を低くすればするほど利益が出るので、低くする方法を考えます。以下の項目がそれに該当します。
当たり前のことばかりですが、現実に実行するのはなかなか難しいです。それぞれの項目を1つずつ地道に検討し、確実に実施していくことが大切になります。
1.固定費を削減する
事務所家賃の引き下げ交渉、低い家賃の場所への移転、賃借面積縮小、人件費のカット、リース物件の縮小などを行います。
2.変動費及び変動費比率を下げる
製品の製造方法の変更や仕様変更、原材料の変更、原材料の購入を増やして価格低減させる、メーカーとの原価引き下げ交渉などを行います。
3.売値を上げる
製品・商品の価値は色・柄・形・デザイン・原材料などの品質を上げて消費者を納得させることができれば、売値は上げられます。
また、従来品であっても、売値を上げるものと下げるものを作ってメリハリをつけ、それらをミックスした結果として、平均単価を上げることも可能です。
4.売上数量を増やす
セット販売や割引販売など販売方法の工夫で売上数量を増やすことができます。
たとえば、ハンバーガーの販売ではメインとなるハンバーガーにドリンクとポテトをセット販売に加えるなどがよくあります。
損益分岐点が低い方が利益を出しやすいが利益を拡大しやすいとは限らない
一般的に損益分岐点が低くなると、固定費が低くて変動費が高いビジネスは利益を出しやすいといわれています。
ただし、薄利多売になる傾向があり、利益を拡大するためには売上を相当に増やさなければなりません。
一方、固定費が高くて変動費が低いビジネスでは、利益を出すまでのハードルが高くなります。
ただし、変動費が低い(限界利益が多い)ため、いったん利益が出るようになると、あとは利益を拡大しやすくなる傾向があります。
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