就活の第一歩となるインターンシップに参加する際、エントリー後の面接の日程調整などがメールで行われることがあります。
多くの学生はビジネスシーンでのメールのやり取りに慣れていないため、どのように返信したらよいか分からなかったり、マナーを知らずに失礼な返信をしてしまうことがあります。
ビジネスメールの基本を押さえないまま送ってしまったら、その時点で選考に落ちてしまう可能性があります。
たかがメールと思うかもしれませんが、メールのマナーがしっかりしているかどうかであなたの第一印象は大きく変わります。
メールを送る時点で面接は始まっていると思ったほうがよいでしょう。
メールの基本マナー
1.メール宛先の種類について
(1)TO
「TO」はメインの送信対象を指し、メールソフトによっては「宛先」と書かれている場合があります。
たとえば、「山下さんにメールを送りたい」場合は、山下さんのメールアドレスを「TO」に記入します。
また、複数人のメールアドレスをTOに記入してメールを送ることもできます。
(2)CC
「CC」は「Carbon Copy(複写)」の略称です。
CCに入れておくと、メインの送信対象に送るのと同じメールを同じタイミングで送ることができます。
CCに追加するのは、「メインの送信対象ではないが、このメールのやり取りを共有しておきたい」相手です。
仕事の進捗共有の一貫として、上司やプロジェクトメンバーなど、メールを見てもらいたい人をCCに入れておきます。
たとえば、「高橋さんとのやり取りを、内田さんにも共有しておきたい」場合は、内田さんを「CC」に追加します。
なお、CCに誰が入っているかは、全員に開示されます。
(3)BCC
「BCC」は「Blind Carbon Copy(隠す・複写)」の略称です。
「Blind」の名の通り、TOやCCに入れた宛先に、BCCのメールアドレスが表示されることはありません。
たとえば、「高橋さんとのやり取りを、内田さんにも共有しておきたい。
その様子を2名に伏せた状態で上司の岡本さんにも共有しておきたい」場合などにBCCを利用します。
TO やCCの相手に連絡先を知られたくない人をBCCに入れるなどの使い方です。
2.メールは必ず関係者にも返信する
インターンの応募メールの場合、たとえば、担当者のメールに「CC」という表記で他の名前が入っていることがあります。
もしCCが入っているにも関わらず単に「返信」をしてしまうと、採用担当の仕事仲間にはメールを返さず、情報共有の意味がなくなってしまいますので、基本的にメールは関係者にも返信すると認識しておきましょう。
このようにビジネスメールでは、社内の情報共有のため「CC」等の機能を使って複数人でメールを共有することがあります。
メールの送信は、上記のように3種類ありますが、返信するときは、「全返信する」という機能を使えば、必要なメンバーに共有された状態で返信することができます。
3.メールの件名に用件を盛り込む
メールの件名は、採用担当者の開封率や開封スピードに直結します。
伝えたい用件を簡潔に件名に含めて、明確な目的が伝わるようにしましょう。
件名を空欄のままメールを送ってしまうのは論外です。
採用担当者はたくさんのメールを受信します。
本文を見なくても、件名に発信者と要件を入れておくと採用担当者の負担軽減に繋がります。
実際のビジネスにも応用できるメールのノウハウです。
採用担当者は採用活動だけが仕事ではありませんので、瞬時に他のメールと区別できるようにするとよいでしょう。
用件を簡潔に記載したメール件名の具体例としては「インターンシップ選考面談の参加可能日のご連絡」、「面談日程変更のお願い」などがあります。
これだけでも十分ですが、さらに「インターンシップ選考面談の参加可能日のご連絡:〇〇大学 山下大輔」というように件名に大学名・氏名を加えると、「誰から」、「どんな件で」メールが送られてきたのか一目でわかるので親切といえます。
ただし、誰から来たメールなのかは後述する「送信者名」を設定しておけば、分かるので必須ではありません。
企業から送られてきたメールに対して直接返信すると「Re:」という文字が件名の最初につきますが、どのメールに対する返信なのか一目でわかるので親切ともいえます。
ただし、用件が変わる場合は、件名を新しく書き換えて送るようにしましょう。
4.メール本文の構成
「宛名」→「冒頭の定型的な挨拶」→「本題」→「結びの定型的な挨拶」→「署名」となる構成が定型パターンです。
(1)宛名
最初にメールを送る相手の企業名、役職、名前を書きます。
役職が分からない場合は記入する必要はありません。
なお、株式会社を(株)と表記するのはマナー違反となりますので注意しましょう。
<基本パターン(社名、部署名、役職、氏名)>
○○株式会社
営業部 営業一課長
鈴木一郎様
返信の際は、先に送られてきたメールの下部の署名欄から相手の部署名、氏名などを知ることができるので、それを抜粋しましょう。
(2)冒頭の定型的な挨拶
自分の大学名・学部学科・氏名を名乗り、冒頭の定型的な挨拶を書きましょう。
メール返信の際は、このときの挨拶は相手の連絡に対するお礼などになります。
具体的な例としては
- 「インターンシップの選考日時についてご連絡ありがとうございます」
- 「貴社のインターンシップに受け入れていただき御礼申し上げます」
- 「この度は書類選考通過とのご連絡大変うれしく思っています」
- 「前回の選考では大変お世話になりました」
などがあります。
(3)メール本題
メールの内容は、改行のしかたによって読みやすさが全く変わります。
特にメールを使って「自己PR」や「自己紹介」を記載する場合は、評価にも影響します。
どんなに優れた内容であっても、改行のしかたによっては受け取る側には読みにくく、伝わらないメールになることもあるので注意しましょう。
読みやすいメールの改行の目安は20~25文字程度だといわれています。
文章の句切れを意識して適度に改行しましょう。
ビジネスメールにおいて、曖昧な表現は誤解やミスの原因になります。
誤解やミスを避けるため、特に以下の表現は避けるようにしましょう。
○感嘆詞・疑問視
「!」、「?」など
○曖昧な表現
「今週中」、「できるだけ早く」、「なるべく」、「もしかすると」など
曖昧な表現は、学生にとっても、企業にとっても、良くない結果を生みます。
たとえば、送信者が暦の基準で「土曜日まで」という認識で「今週中に提出します」と伝えたものの、受信者側が営業日基準で「金曜日まで」と認識していた場合、お互いに提出期日の認識のズレが生じます。
「○○日○○時まで」「○○文字以上」「○○ビル前の入口」など、「固有名詞・数字」を使って、明確に表現することで認識のズレを生じないようにします。
5.結びの定型的な挨拶
本題が書き終わったら改行して結びのあいさつで締めましょう。
具体的な例としては
- 「お手数ですが何卒よろしくお願いします」
- 「今後ともどうぞよろしくお願いします」
などがあります。
6.署名
最後に自分の署名を入れてメール本文は完成です。
署名には自分の大学名と氏名、電話番号、メールアドレスを入れましょう。
なお、「佐藤」などの代表的な名字の場合、同じ学部から同じ名字の人が応募している可能性もありますのでフルネームで記載するなど間違われないように工夫しましょう。
7.メール本文の構成まとめ
(日程調整に関する連絡への返信の場合)
—————————–
○○株式会社
○○部
○○様(わからない時は「採用担当者様」と書きます)
○○大学○○学部○○学科 ○○と申します。
この度は面接日程候補のご連絡誠にありがとうございました。
今回ご提示いただいた中で、下記の日程でしたらお伺いすることができます。
- ○月○日 ○○:○○~○○:○○
- ○月○日 ○○:○○~○○:○○
何卒よろしくお願いいたします。
○○大学○○学部○○学科 ○○
電話番号:XXXX-XX-XXXX
メールアドレス:XXXX@XXXX
企業へのメール返信の具体例
たとえば、企業から次のようなメールが来たとします。
—————————–
件名:選考結果について
○○様
○○株式会社 採用担当です。
先日は弊社インターンシップ説明会にお越しいただき誠にありがとうございました。
書類選考の結果、貴殿には是非次回選考に進んで頂きたいと思います。
日程は7月10日~18日の平日、10時~18時の間でお願い申し上げます。
何卒よろしくお願いします。
○○株式会社
採用担当
XXXX@XXXX
—————————–
1.良い例
これに対する返信は例えば以下のようになります。
—————————–
件名:Re:選考結果について(○○大学○○学部○○学科○○)
○○株式会社 採用担当者様
○○大学○○学部○○学科 ○○です。
この度は書類選考通過とのご連絡大変うれしく思っています。
ご提示いただいた選考日程候補の中で、下記の日程でしたらお伺いすることができます。
- 7月10日 ○○:○○~○○:○○
- 7月13日 ○○:○○~○○:○○
何卒よろしくお願いいたします。
○○大学○○学部○○学科○○
電話番号:XXXX-XX-XXXX
メールアドレス:XXXX@XXXX
—————————–
2.悪い例
これに対して、次のような返信をしてしまうのはNGです。
—————————–
件名:Re:選考結果について
10日の〇時~〇時と13日の〇時~〇時でお願いします。
—————————–
親しい人とのメールのやり取りであれば、この内容でもかまいませんが、就活での企業とのメールのやりとりでこのように返信をすると常識を疑われます。
相手の名前や挨拶、自分の名前も書き、誰が見ても用件がしっかり伝わるように本文を書きましょう。
メール送信は営業時間内にする
メールだから送る時間帯は気にしなくてもよいと考えていませんか。
メール送信があまりにも常識の範囲外の時間帯ですと相手側はよい印象を持ちません。
可能な限り勤務時間内に送信するように心がけましょう。
一般的には必ずメールチェックするといわれている始業時または昼食後の時間帯がベストだとされています。
ただし、月曜日の朝など多忙と思われる時間帯を避けることにも注意しましょう。
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