「ご足労」の意味と使い方|ビジネスシーンではどう使うべきか?

仕事と技術

ビジネスシーンでも、打ち合わせで会社にやってきた取引先の人などを労うときなどに「ご足労」という表現を使うことがあります。

この「ご足労」の意味を理解していますか。

目上の人へのビジネスメールに使っても差し支えないか、もっと相応しい敬語はないかなど疑問を持ちませんか。

「ご足労」について分かりやすく解説します。

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「ご足労」の意味とは

「足を働かせる、疲れさせる」という意味が、転じて「足を運ばせる」、「わざわざお越しいただく」という意味で使われます。

本来はこちらから出向かないといけないのに、相手がわざわざお越しになった場合、大変申し訳ない気持ちを表して「ご足労」といいます。

「足を疲れさせて申し訳ない」という意味です。

「ご足労」の使い方

1.タイミングによって使い方が変わる

「ご足労」の基本的な使い方は2通りあります。

「ご足労おかけしますが」と「ご足労おかけしまして」の2つです。

これらは使うタイミングが違います。

「ご足労おかけしますが」というのは、未来に生じるご足労に敬意や感謝を示したものです。

「ご足労おかけしまして」というのは、既に「ご足労」を「してもらった」場合に使います。

「ご足労いただきますが」「ご足労をお願いしますが」も未来表現であり、「ご足労いただきまして」はすでに完了した過去の表現となります。

未来表現 ご足労おかけしますが
ご足労いただきますが
ご足労をお願いしますが
過去表現 ご足労おかけしまして
ご足労いただきまして

2.「ご足労おかけしますが」をメールで使う場合

「ご足労」という単語は来てもらう前にメール等で使っても問題ありません。

来てもらう前であれば、「ご足労おかけしますが」「ご足労いただき恐縮ですが」といったようにメールなどで表現するのが良いでしょう。

たとえば、打ち合わせの終了後に再度メール等で日程調整をするなどの際、「先日はご足労をおかけしてしまい申し訳ありません」や「先日はご足労いただきありがとうございました」といった表現を入れるというのがマナーとしては適切でしょう。

3.目上の方に対するクッション言葉としても有効

目上の方に対する「お願い」や「お断り」などいいにくいことを伝える場面があります。

目上の人に対しては慎重に言葉を選ばなければいけません。

このような場合、クッションとなる言葉を利用するとよいでしょう。

クッションとなる言葉は相手に何かをお願いをしたり、お断りをしたり、異論を唱える場合などに、言葉の前に添えて使用します。

「ご足労ですが」などのクッションとなる言葉から始め、本題に入るといった使い方も、ビジネスメールなどでは有効なのです。

ビジネスをスムーズに進める手段として、覚えておくとよいでしょう。

「ご足労」のビジネスで使える言い回しと例文

1.ビジネスメールや打ち合わせで使える「ご足労」の言い回し

「ご足労おかけしますが」は本来の意味からすると、相手がわざわざ出向いてくれるというビジネスシーンでの利用が基本となります。

どのような言い回しがあるかを知っておくとすぐに使用できるようになります。

基本形としてまず覚えておくといいのが「ご足労おかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます」という表現です。

ビジネスメールのやり取りの最後によく用いられる表現です。

また、直接会話しているビジネスシーンでも、イベントへの参加の承諾を得たり、後日に会社まで来てもらえる交渉に成功した際にもよく使われます。

一方、実際に来てもらった場合には少し表現を変える必要があります。

基本形となるのが「この度は弊社にご足労いただきまして恐縮です」という表現です。

あらかじめ状況に応じてパターン化した表現のいくつかをすぐに口にできるようにしておくとよいでしょう。

(1)打ち合わせ前

  • ご足労をおかけいたします。
  • ご足労をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

(2)打ち合わせ当日

  • 本日は遠方よりわざわざご足労いただき、ありがとうございます。
  • 本日は弊社にご足労いただきまして、誠にありがとうございます。

(3)打ち合わせの後日

  • 先日は弊社までご足労頂き、ありがとうございました。
  • 先日は遠路はるばるご足労いただきまして、誠にありがとうございました。

2.「ご足労」を使ったビジネスメールの例文

「ご足労いただき~」はビジネスメールの「冒頭」に使えます。

たとえば、ビジネスメールで誰かと商談した後日、メールで連絡する場合を考えましょう。

「平素よりお世話になります。先般はご足労いただき、ありがとうございました。」などが使えます。

ちょっとした気遣いが感じられます。

件名:○○に関する資料の送付について

○○株式会社
○○部 ○○様

いつも大変お世話になっております。
株式会社○○ ○○部 ○○です。

先般はご足労いただき、ありがとうございました。

先日の打ち合わせで決定した内容を使用した資料に反映させました。

添付にてお送りいたしますのでご確認ください。

次回の打ち合わせは来週を予定しておりますのでお伺いできればと考えております。

お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご対応の程、よろしくお願いいたします。

――――――――――――――――――――――――
○○○○株式会社 ○○部
○○ ○○
〒○○○-○○○○
○○県○○市○○ ○○-○○-○○
TEL&FAX:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:XXXX-XXXX@XXXX.XXX
――――――――――――――――――――――――

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「ご足労」を使う際に注意したい点

「ご足労」は様々なシーンで使える正しい敬語とはいえ、状況や相手の立場によって、失礼になってしまう敬語ともいえますので注意が必要です。

1.自社の上司や先輩に対しては使わないようにする

「ご足労おかけしますが」「ご足労いただくことになり」「ご足労いただく」などは、一般的には取引先など社外の来客に使う敬語といえます。

「部長、ご足労いただきありがとうございます」、「先輩にご足労いただけて助かりました」など、使えなくはありませんが、注意が必要な使い方です。

ご足労には「わざわざ」というニュアンスがあるので、社内での利用は表現が大げさに感じてしまうので使わないようにしましょう。

なお、普段一緒に仕事をすることがない他部署の役職者などが、打ち合わせのためなどに、わざわざ出向いてきた場合には「ご足労」を使うことは問題ありません。

「ご足労」を自分が言われた場合はどのように応対すればよいか

取引先などを訪問した後、「ご足労いただきありがとうございます」と言われる場合があります。

その場合は「こちらこそ、貴重なお時間をありがとうございます。」や「こちらこそ、その節は大変お世話になりました。」と応対すればよいでしょう。

相手が時間を割いてくれたことや応対してくれたことに対して感謝の意を示すのがマナーになります。

「ご足労」の言葉の意味を知ることが本当のビジネスマナー

「ご足労」はクッションとなる言葉なので、気軽に使ってしまいがちですが、正しい意味を知り、そこに相応しい気持ちを添えることが出来てこそ、ビジネスマナーといえます。

ビジネスシーンでは互いの行き来によって仕事が進んでいきます。

相手の労をねぎらい、それに対して、心から感謝の言葉を述べることが出来るようになれば、相手の方との今後のお付き合いも円滑に進めることが出来ます。

「ご足労」を使うシーンというのは非常に多いもので、自分がそのように言ってもらえるシーンも少なくありません。

適切に返せるように返し方についても確認しましょう。

この「ご足労」を使ったやり取りが正しくできてこそ一人前です。

正しい用法をマスターして活用しましょう。

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