総務・事務資格一覧|いま取得すべき本当に稼げる資格とは?

総務・事務

資格ブームに衰える気配はないとはいえ、1,000以上ある資格の中から有望なものを選び出すのは至難の業です。

資格を取ってゴールというものではなく、その資格を活かせる仕事がなければ稼ぎには繋がりません。

他人と差別化できる稼げる資格は何なのか。

ニーズがあり、あまり費用や時間をかけずに取得できるもので、実際に資格を取得することで稼ぐことができ、将来性があり、今後も有望な資格をピックアップしました。

メンタルヘルス・マネジメント検定試験

1996年に43.3万人だったうつ病患者は1999年には44.1万人とほぼ横ばいでしたが、2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、著しく増加しています。(厚生労働省調べ)

そのうち仕事を持っている患者の約半数が休職手続きをとっている状況です。

社員の長期休職や退職を防ぐために心の不調を素早く見つけ、適切なケアを行うことを目的とした資格がメンタルヘルス・マネジメント検定です。

うつ病や適応障害など、心の病気の早期発見と予防に重点を置き、治療行為は含まれません。

そのため、主に社内の管理職が業務の一環として取得することが多いようです。

ⅠからⅢ種の級のうち、Ⅱ種以上を持っていれば人事部、総務部への就職・転職が有利になります。

申込者数も大幅に増え、企業でも社内に限定制度を導入する動きが高まっています。

衛生管理者(第一種・第二種)

職場の照明や空調、騒音など、環境をチェックし、従業員の心身の健康管理をするのが衛生管理者です。

労働安全衛生法によって50人以上の人が働く職場では必ず1人以上の有資格者を在籍させる義務があり、3,001人以上の事業では6人もの有資格者が必要です。

特に東京五輪に向けて建設ラッシュが続いている現在、土木・建築事業での慢性的な労働者不足が懸念されています。

そのため、土木・建築会社の労務部、総務部への転職にはかなり有利になります。

パートでの応募でも優遇されることが多いでしょう。

すべての業種の資格を得られるⅠ種と危険度の薄い事務系職種にのみ使えるⅡ種があり、どちらも取得は比較的容易です。

転職を視野に入れるのならⅠ種の取得がオススメです。

貿易実務検定

他業種への転職を希望する場合は「経験者」の条件がネックとなることが多くあります。

貿易関連の場合、貿易実務検定の等級で経験者に準じた実務スキルを客観的に測ることができます。

たとえばB級を取得すれば、1~3年以上の貿易実務経験レベルであることがわかります。

転職希望であればA級(3~4年以上の実務経験レベル)の取得が望ましいでしょう。

また、取得には貿易の一般知識や書類の作成など貿易実務のほか、発注やクレーム対応ができるだけの英語力も必要になります。

独学での取得も可能ですが、専門知識のほか、英語などトータルでの知識量が必要になるため、A級以上の取得を目指す場合はセミナーなどの受講を一度は受けたほうが無難です。

社会保険労務士

「社労士」と略されることが多い、労働関係や年金、社会保険に関するスペシャリストの資格です。

特に報酬を得て業として帳簿書類の作成を行える社労士だけのため、企業の総務事務や労務部署からのニーズが多くあります。

試験の出題はすべてマークシート方式ですが、時事や統計数値、労働基準法などの法律を理解する必要があるため、難易度は高めです。

合格率は毎年8%前後を推移していましたが、ここ数年は合格率が2015年2.6%、2016年4.4%、2017年6.8%とさらに低くなっています。

初心者が合格を目指すには根気とやる気が必要です。

独立だけなら社労士資格だけでも充分ですが、ある程度の収入を確保したいのであれば、中小企業診断士やファイナンシャル・プランナー、税理士などの資格も取得しておくとよいでしょう。

ビジネス・キャリア検定試験

履歴書や面接ではなかなか説明しづらい「自分の実務能力はどれくらいあるのか」をアピールできる職業技能資格です。

人事、労務管理、総務、財務など職業分野ごとに分かれた科目を受験できるのが特徴で、自分が目指すジャンルの資格をピンポイントで取得することができます。

いずれの分野も取得は比較的容易で独学でも十分に合格できますが、あまりにたくさんのジャンルの資格を取得するとアピールポイントがぼやけることもあるので注意が必要です。

等級の目安は以下の表のとおりです。

(ビジネス・キャリア検定)等級別受験者レベル
等級 想定される受験対象者
1級 実務経験10年以上(部門長、ディレクター相当職)
2級 実務経験5年程度(課長、マネージャー相当職)
3級 実務経験3年程度(係長、リーダー相当職)
BASIC級 学生、就職希望者、内定者、新入社員

ファイナンシャル・プランナー(AFP)

「FP」と略され、顧客の資産状況を把握し、投資や保険、貯蓄など資産運用のアドバイスを行える資格です。

合格率は3級で70%前後、2級で40%前後と、比較的取得しやすく、独学でも合格は狙えます。

ただし、金融情勢によって出題が変わることが多いので、講座などを受講しておいたほうが万全です。

FPは大きく分けて、金融や保険、不動産会社など、企業に勤務して知識を生かす「企業系」と、個人で顧客を獲得する「独立系」の2種類の活かし方があります。

資格を取ってすぐに独立する人はほとんどいなく、社労士などの他の資格を取得したり、保険業界等で知識を深める必要があります。

また、変化の激しい金融情勢を掴むためにも、定期的なセミナー受講などのブラッシュアップが必要です。

知的財産管理技能士

ロゴマークや歌詞の盗作騒動が話題になる昨今、知的財産はにわかに注目されてきています。

知的財産権管理技能士とは、企業内で特許権、商標権、著作権などを対象にした知的財産を管理するためのスキルを問う資格です。

弁護士と違い、独立して個人の権利を守るものではありません。

総務、法務系の職種への転職やキャリアアップのために取得するものと認識しておきましょう。

既に会社の法務部などで知的財産に関係する実務を一定年数こなしている人や大学・大学院で指定の単位をとっている人は2級から、実務経験や単位取得がない人は3級からのスタートになります。

1級の学科試験は合格率10%程度と難易度が高くなります。

その分、需要も高く、就職活動ではアピールできます。

年金アドバイザー

年金に関する知識と実務全般を扱います。

国民の4人に1人が高齢者になる高齢化時代の到来で保険、金融、福祉業界などからの求人が増える見込みです。

社労士と合わせて取得することを視野に入れてもよいでしょう。

産業カウンセラー

働く人を対象に、人間関係や心身の不調等の悩みに対し、アドバイスを行います。

現在は民間資格ですが、2001年までは旧労働省が認定する公的資格だったため、心理系資格の中で信用度が最も高いといわれています。

個人情報保護士認定試験

企業で個人情報を管理する実務能力を測る資格です。

情報漏洩に敏感な昨今では、社員のほぼ全員に取得を義務づけている企業もあります。

休職中の人は、あらかじめ取得しておけば転職が有利になるかもしれません。

キャリア・コンサルティング技能検定

個人の能力や個性に応じて職業相談や斡旋の知識と技能を問う資格です。

2015年の派遣法改定によって人材派遣会社などから需要が見込まれます。

下位級を取得した後、派遣会社などで経験を積みながら上位級を目指すのが一般的です。

MOS (マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

企業で最も多く使われているマイクロソフトオフィス(Word、Excel、PowerPointなど)を使いこなせることを証明します。

資格がなくても使える人は多いのですが、就職活動を有利にするために取得しておいたほうがよいでしょう。

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